Kanpō (官報) · 29 Oct 2026 · 5 vistas
さんまなど八資源の数量変更を官報で公表、三重県のまいわし枠を増枠
Por FactBox Admin

農林水産省は令和八年十月二十九日付の官報で、農林水産省告示第千六百三十号を公布し、さんま、まあじ、まいわし、かたくちいわし、うるめいわし、まだいの令和八管理年度の漁獲可能量を変更した。告示は農林水産大臣 武部 新名で発出され、同日から新たな数量が適用される。漁業者と水産加工・流通業者は、すでに進行している今管理年度の操業計画をこの数量に合わせて見直す必要がある。
漁業法十五条に基づく数量公表の枠組み
変更の根拠は、漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)第十五条第六項、および同項が準用する同条第五項の規定である。国は特定水産資源ごとに、漁獲可能量、都道府県別漁獲可能量、大臣管理漁獲可能量を定めて公表する仕組みをとる。
今回変更されたのは、令和七年農林水産省告示第千八百三十二号(特定水産資源(さんま、まあじ、まいわし太平洋系群、まいわし対馬暖流系群、かたくちいわし対馬暖流系群、うるめいわし対馬暖流系群、かたくちいわし太平洋系群及びまだい日本海西部・東シナ海系群)に関する令和八管理年度における漁業法第十五条第一項各号に掲げる数量を公表する件)の一部である。
対象となる管理年度は、令和八年一月一日から同年十二月三十一日まで。資源ごとに「第一」から「第八」までの項を置き、それぞれ漁獲可能量、都道府県別漁獲可能量、大臣管理漁獲可能量を掲げる構成は従来どおりで、今回はその一部の数値が差し替えられた。
今回差し替えられた数量の内訳
告示は改正前欄と改正後欄を対比する表形式で、傍線部分を改正箇所として示している。官報紙面上で数値が明示されているのは次の箇所である。
- 対象資源:さんま、まあじ、まいわし太平洋系群、まいわし対馬暖流系群、かたくちいわし対馬暖流系群、うるめいわし対馬暖流系群、かたくちいわし太平洋系群、まだい日本海西部・東シナ海系群
- 数量区分:漁獲可能量(法第十五条第一項第一号関係)、都道府県別漁獲可能量(同項第二号関係)、大臣管理漁獲可能量(同項第三号関係)
- 明示された変更:まいわし太平洋系群の都道府県別漁獲可能量のうち三重県分を、一万三千八百トンから一万六千八百トンへ
- 増加幅:三千トン(約二一・七%増)
- 公布・適用の日付:令和八年十月二十九日
三重県分の増枠は、まいわし太平洋系群の漁獲が県別配分の枠内で推移していることを踏まえた調整とみられ、他の都道府県の配分や資源全体の漁獲可能量との整合が今後の焦点となる。
年度内に繰り返される数量の見直し
令和八管理年度に入ってから、同告示の変更は一度ではない。農林水産省告示第千三百三十四号(令和八年八月二十八日)、農林水産省告示第千三百四十八号(同年九月二日)、農林水産省告示第千三百八十四号(同年九月八日)、十月十四日付の告示と、資源の状況や漁獲の進捗に応じて数値が差し替えられてきた。
八月二十八日付の告示では、さんま北太平洋さんま漁業について、漁獲割当てによる管理を行う管理区分と漁獲量の総量の管理を行う管理区分の双方で大臣管理漁獲可能量が見直されている。数量管理制度が、年度途中の資源評価と操業実態に連動して動く運用であることがうかがえる。
今回の告示も、こうした継続的な見直しの一環として、さんまを含む八資源の数量を一体で差し替える形をとった。数量は資源ごと・区分ごとに細かく分かれるため、実務者は自らが属する系群と管理区分の該当行を確認する必要がある。
現場への影響
今回の変更は、さんま漁とまいわし・まあじを扱う船団、およびこれらを原料とする水産加工業者と卸売市場にとって、年内の残り二か月の水揚げ量と原料調達量の見通しに直結する。とくに都道府県別配分の枠は、知事管理区分での操業許可や漁獲量の管理と結びつくため、県単位の増枠は地域の漁協組合員の操業機会に反映される。
一方、数量が年度途中で変更されることは、加工・流通側にとって原料価格と在庫計画の変動要因でもある。今回明示された増枠が実際の水揚げにどこまで結びつくかは、資源評価と漁場の状況次第であり、次の見直しの時期と内容が引き続き注視される。
出典:農林水産省告示第千六百三十号(令和八年十月二十九日付、農林水産大臣 武部 新)。根拠規定は漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)第十五条第六項(同条第五項準用)。変更対象は令和七年農林水産省告示第千八百三十二号。