Kanpō (官報) · 29 Oct 2026 · 5 vistas
食品残留農薬基準を改正 内閣府告示第百二十二号が公布され一部は一年後に施行
Por FactBox Admin

政府は十月二十九日、食品中の残留農薬などの限度を定める食品、添加物等の規格基準を改正する内閣府告示第百二十二号を公布した。食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第十三条第一項に基づく改正で、内閣総理大臣 高市早苗の名で令和八年十月二十九日付の官報号外に掲載された。改正規定の一部は、公布の日から起算して一年を経過した日から施行される。
改正の対象は食品、添加物等の規格基準(昭和三十四年厚生省告示第三百七十号)の第1 食品・A 食品一般の成分規格の6項、いわゆるポジティブリスト制度の限度値一覧である。同項は、第一欄に掲げる農薬等の成分である物質ごとに、第二欄の食品区分に応じ第三欄の量を超えて含有してはならないと定め、検体の採取部位や試験法も指定している。今回の告示は改正前欄と改正後欄を対比する表形式で、標記部分に二重傍線を付した規定を加え、対応する規定のないものは削る方式をとる。
六種類の農薬等で作物区分ごとの限度を見直し
附則が一年後の施行を指定した物質と対象は次のとおり。
- カスガマイシン たまねぎ、ねぎ、にんじん、きゅうり、レモン、ライム、キウィー(果皮を含む)
- カルバリル だいこん類の葉、はくさい、なつみかんの果実全体、米ぬか
- テトラニリプロール ケール、その他のあぶらな科野菜、トマト、あんず、うめ
- トリホリン トマト、きゅうり、メロン類果実、メロン類果実(果皮を含む)、もも、もも(果皮及び種子を含む)
- プロスルホカルブ えんどう、そら豆、たまねぎ、ねぎ、その他のゆり科野菜、その他のせり科野菜、未成熟えんどう、ひまわりの種子、その他のスパイス
- メプロニル その他のきく科野菜、日本なし、西洋なし
魚介類と卵、はちみつの区分に新たな限度値
告示の表には動物性食品・畜水産物の区分も現れる。抜粋部分では、その他の家きんの卵に0.01ppm、魚介類に2ppm、はちみつに0.05ppmの限度値が示され、卵とはちみつの行には「号を加える」との注記が付されている。魚介類については改正前欄にも2ppmの記載があり、既存の限度値が維持される区分とみられる。
施行は公布日と一年経過日の二段構え
- 本則の改正規定は「告示の日から施行する」とされ、公布当日に効力を持つ。
- 附則に列挙された上記六物質の特定作物に係る限度は、公布の日から起算して一年を経過した日から適用される。
農産物の生産者、輸入業者、食品事業者は、物質ごと・作物ごとに適用開始日が異なる点を踏まえた対応を迫られる。輸入青果物や加工原料の調達契約では、一年後の施行日を見据えた取引条件と試験成績の確認が実務上の焦点となる。監視機関側でも、検体部位の指定を含む試験法に沿った検査体制の整備が求められる。
出典 内閣府告示第百二十二号「食品、添加物等の規格基準の一部を改正する告示」、令和八年十月二十九日、内閣総理大臣 高市早苗、官報号外(同日付)。根拠法は食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第十三条第一項、改正対象は食品、添加物等の規格基準(昭和三十四年厚生省告示第三百七十号)。