Kanpō (官報) · 28 Oct 2026 · 1 vistas
在外公館の在勤基本手当を増額 キューバやロシアなど七大使館で十一月施行
Por FactBox Admin

政府は十月二十八日付の官報で、在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の額、在外住居手当に係る控除額及び限度額並びに子女教育手当に係る自己負担額を定める政令の一部を改正する政令(政令第三百三十三号)を公布した。キューバ、ロシア、イラン、イラクなど七つの日本国大使館と四つの日本国総領事館で在勤基本手当の額を引き上げ、令和八年十一月一日から施行する。うち四つの大使館と在サンクトペテルブルク日本国総領事館については、八月一日に遡って適用する。
政令は在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(昭和二十七年法律第九十三号)第十一条に基づき、内閣が制定した。改正の対象は在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の額、在外住居手当に係る控除額及び限度額並びに子女教育手当に係る自己負担額を定める政令(昭和四十九年政令第百七十九号)で、本則が差し替えるのは別表第一の在勤基本手当の額である。
公布文には内閣総理大臣 高市 早苗と外務大臣 茂木 敏充が署名し、御名御璽が付されている。官報の法令のあらましは、改正の内容を「在外公館に勤務する外務公務員に支給する在勤基本手当の額を改定する」と説明しており、増額の理由には触れていない。
大使館七か所で号俸別の支給額を一律に引き上げ
別表第一の大使館の表では、中南米、欧州、中東の各項にわたって七つの在外公館の額が書き換えられた。号俸別の額はどの館もすべての段階で増額され、最も高い号俸の額は次のように改まる。
- キューバ大使館 1,240,000円 → 1,330,000円(90,000円増)
- アフガニスタン大使館 980,000円 → 1,090,000円(110,000円増)
- ロシア大使館 1,080,000円 → 1,180,000円(100,000円増)
- イラン大使館 920,000円 → 970,000円(50,000円増)
- ウクライナ大使館 1,040,000円 → 1,080,000円(40,000円増)
- ベラルーシ大使館 830,000円 → 870,000円(40,000円増)
- イラク大使館 1,000,000円 → 1,030,000円(30,000円増)
増額幅は館ごとにばらついており、アフガニスタンとロシアが十万円以上、キューバが九万円となる一方、イラクは三万円にとどまる。下位の号俸も同じ方向で引き上げられ、例えばキューバは最下位の額が560,400円から593,600円に、ロシアは362,300円から389,900円になる。
四つの大使館とサンクトペテルブルクは八月に遡及適用
附則は、改正後の別表第一の規定のうち、在キューバ、在ベラルーシ、在ロシア及び在イランの各日本国大使館並びに在サンクトペテルブルク日本国総領事館に係る部分について、施行日を待たず令和八年八月一日から適用すると定めた。これら五つの在外公館では、十一月以降の支給に加えて八月から十月分の差額が生じる扱いとなる。
一方、ウクライナ、アフガニスタン、イラクの大使館は遡及適用の対象に含まれておらず、新しい額は十一月一日から適用される。政令の公布日は十月二十八日で、施行日との間の中三日で新額に切り替わる。
総領事館の表も改定しウラジオストクなど四館を修正
別表第一のうち二の総領事館の表では、欧州の項に属するウラジオストク、サンクトペテルブルク、ハバロフスク、ユジノサハリンスクの四つの日本国総領事館の額が改められた。あわせて、この政令の公布に伴い、関係する他の政令についても所要の改正が行われている。
在勤基本手当は、在外公館に勤務する外務公務員の給与のうち現地の勤務環境を反映する部分であり、今回の改定は大使館十一館分のうち七館と総領事館四館を対象とする限定的なものとなる。
為替相場や物価の変動で赴任環境が厳しいとされる地域に勤務する外交官にとって、今回の改定は手取り額に直結する。キューバ、ロシア、イラン、ベラルーシで勤務する職員は十一月の給与から新額を受け取り、八月分まで遡った差額も支給対象となるため、在外公館の運営や人事面での実務的な影響が十一月に集中する。
出典
- 官報(令和八年十月二十八日付)政令第三百三十三号「在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の額、在外住居手当に係る控除額及び限度額並びに子女教育手当に係る自己負担額を定める政令の一部を改正する政令」(外務省)
- 根拠法:在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(昭和二十七年法律第九十三号)第十一条
- 改正対象:在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の額、在外住居手当に係る控除額及び限度額並びに子女教育手当に係る自己負担額を定める政令(昭和四十九年政令第百七十九号)
- 公布:令和八年十月二十八日/施行:令和八年十一月一日(一部は令和八年八月一日から適用)