Kanpō (官報) · 22 Oct 2026 · 1 vistas
くろまぐろ漁獲可能量を改正、農林水産省が令和八管理年度の配分表を差し替え
Por FactBox Admin

農林水産省は令和八年十月二十二日付の官報(その他告示)で、農林水産省告示第千六百七号を公布した。漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)第十五条第六項に基づき、令和七年十二月二十二日農林水産省告示第千九百三十八号(特定水産資源(くろまぐろ(小型魚)及びくろまぐろ(大型魚))に関する令和八管理年度における漁業法第十五条第一項各号に掲げる数量を公表する件)の一部を改正するもので、農林水産大臣 武部新名で発出された。改正は表形式で行われ、改正前欄の傍線部分を改正後欄の傍線部分のように改める方式をとる。
改正の対象となる数量は、漁業法第十五条第一項各号に対応して三段階で構成される。第一号は資源全体の漁獲可能量、第二号は都道府県別漁獲可能量、第三号は大臣管理漁獲可能量である。管理年度の期間も区分ごとに定められており、くろまぐろに係る大臣管理区分は令和八年一月一日から同年十二月三十一日まで、知事管理区分は令和八年四月一日から令和九年三月三十一日までとされている。
漁業法第十五条に基づく管理年度と数量公表の枠組み
告示は、くろまぐろを小型魚と大型魚に分けたうえで、国が直接管理する大臣管理区分と都道府県知事が管理する知事管理区分の双方について数量を配分する。今回の改正はこの配分表の数値を差し替えるもので、都道府県が交付する操業計画や漁獲割当ての基礎となる数字が動くことになる。
小型魚については、漁獲可能量(法第十五条第一項第一号関係)が 4,015.8トン として掲げられている。改正前欄と改正後欄の双方に同値で記載されており、今回の改正は総枠そのものではなく、区分別の内訳に及ぶ構成となっている。
小型魚の総枠と大臣管理区分別の数量配分
大型魚の大臣管理区分別数量は、直近の改正である農林水産省告示第千五百六十三号(令和八年十月十四日)の表で次のように示されている(単位トン)。
- くろまぐろ(大型魚)大中型まき網漁業(漁獲量の総量の管理を行う管理区分): 3,167.2
- くろまぐろ(大型魚)大中型まき網漁業(漁獲割当てによる管理を行う区分): 86.6
- くろまぐろ(大型魚)かつお・まぐろ漁業(漁獲量の総量の管理を行う区分): 1,153.3
- くろまぐろ(大型魚)かつお・まぐろ漁業(漁獲割当てによる管理を行う区分): 16.5
十月十四日付の改正では、大中型まき網漁業の総量管理区分が3,138.3トンから3,167.2トンへ引き上げられた。十月二十二日付の改正は、この区分別配分をさらに見直す位置づけとなる。
都道府県別漁獲可能量と知事管理区分の配分
小型魚の都道府県別漁獲可能量は、農林水産省告示第千二百九十六号(令和八年八月二十六日)の表で公表された数値が基準となっている(単位トン)。
- 青森県 335.3、富山県 123.9、新潟県 119.2、石川県 111.9
- 岩手県 106.8、千葉県 98.7、北海道 84.7、宮城県 64.0
- 神奈川県 56.7、福井県 54.8、静岡県 52.8、秋田県 51.1
- 茨城県 43.3、福島県 30.0、東京都 10.9、山形県 8.8、愛知県 1.0
知事管理区分の配分は都道府県ごとの漁獲実績や資源状況を反映して設定されるため、数値の変更は各県の漁業調整と操業時期の組み立てに直接影響する。
同一告示を四度目の改正となる相次ぐ見直しの経緯
令和八管理年度のくろまぐろ数量公表は、年度開始後も繰り返し修正されている。
- 農林水産省告示第千二百九十六号(令和八年八月二十六日、農林水産大臣 鈴木憲和)
- 農林水産省告示第千四百九号(令和八年九月十日、農林水産大臣 鈴木憲和)
- 農林水産省告示第千五百六十三号(令和八年十月十四日、農林水産大臣 簗和生)
- 農林水産省告示第千六百七号(令和八年十月二十二日、農林水産大臣 武部新)
四件はいずれも同一の告示第千九百三十八号を改正するもので、十月二十二日付の改正は今年度四度目の見直しにあたる。発出名義が三人の大臣にまたがっており、政権交代を挟んで作業が継続したことが読み取れる。
今回の改正により、大中型まき網漁業とかつお・まぐろ漁業の事業者、および都道府県の知事管理区分で操業する沿岸・沖合の漁業者は、最新の配分表に沿って漁獲計画と割当て管理を更新する必要がある。数量の増減は漁期後半の操業余力に直結するため、現場では告示の確定値と都道府県の運用通知の双方を確認する動きが続く。
出典
- 農林水産省告示第千六百七号(令和八年十月二十二日、農林水産大臣 武部新)
- 農林水産省告示第千九百三十八号(令和七年十二月二十二日)
- 農林水産省告示第千二百九十六号(令和八年八月二十六日)、第千四百九号(令和八年九月十日)、第千五百六十三号(令和八年十月十四日)
- 漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)第十五条