Kanpō (官報) · 20 Oct 2026 · 1 vistas
食酢表示規約の一部変更を認定 醸造酢の混合割合に新たな表示基準を追加
Por FactBox Admin

公正取引委員会と消費者庁は、食酢の表示に関する公正競争規約(昭和四十五年公正取引委員会告示第十二号)の一部変更を認定し、令和八年十月二十日付の官報(号外)に公正取引委員会告示第八号として告示した。変更は、両機関の認定の告示があった日から施行される附則により、同日から効力を生じている。対象となるのは食酢等の製造業・販売業等に携わる事業者で、全国食酢公正取引協議会加盟事業者の表示ルールが変わる。
告示は、不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)第三十六条第一項に基づく公正競争規約の変更を、同条第四項の規定により公表するもの。変更は全国食酢公正取引協議会(委員長 中埜 裕子)の申請に係るもので、公正取引委員会が令和八年九月十五日付で認定した。告示には公正取引委員会委員長 茶谷 栄治と消費者庁長官 堀井 奈津子が連名で署名している。
認定の理由として、告示は「規約の一部変更の内容を検討した結果、当該規約の一部変更は、不当景品類及び不当表示防止法第三十一条第二項各号の認定要件に適合すると認められる」と明記した。規約が対象とする事業の種類は「食酢等の製造、販売業等」とされている。
醸造酢を混合した合成酢に混合割合の表示を義務付け
変更の柱は、新たに第五条として「醸造酢の混合割合の表示基準」を設けたことだ。事業者は、第三条に規定する表示事項のほか、醸造酢を混合した合成酢にあっては、醸造酢の混合割合を施行規則に定めるところにより表示しなければならない。
あわせて、旧第五条の「特定事項の表示基準」は第六条に移り、取引に際して表示する用語・事項として「醸造酢の混合割合」と「希釈して使用される高酸度酢における希釈倍数」を掲げた。消費者が合成酢と醸造酢の配合を判別できるようにする趣旨と読める。
表示事項の追加と粉末品の適用除外の整理
第三条の「必要な表示事項」には、次の事項が加わる。
- 醸造酢の混合割合(醸造酢を混合した合成酢に限る。)
- 希釈倍数(希釈して使用されるものに限る。)
- 製造所又は加工所の所在地並びに製造者又は加工者の氏名又は名称(粉末醸造酢及び粉末合成酢にあっては、適用除外の号が「第六号を除く」から「第七号及び第八号を除く」に改められた)
表示は、施行規則で定めるところにより、見やすい場所に邦文で明瞭に一括して行うことが引き続き求められる。
条番号の繰下げと協議会の調査決定手続の整備
新条項の挿入に伴い、規約の条番号が全体的に繰り下げられた。全国食酢公正取引協議会が担う手続規定も整理されている。
- 違反に対する調査:旧第十条を第十一条とし、第三条から第六条までの規定違反が疑われる場合に関係者を招致し、事情聴取や参考人からの意見聴取を行う。
- 違反に対する決定:旧第十一条を第十二条とし、警告を除く措置を採る場合に決定案を作成して事業者に送付し、事業者は送付日から十日以内に文書で異議を申し立てることができる。
- 施行規則:旧第十二条を第十三条とした。
加盟事業者に求められる対応
今回の変更は公布と同時に施行されるため、全国食酢公正取引協議会加盟事業者は、醸造酢を混合した合成酢や希釈して使用する高酸度酢について、容器包装の表示を速やかに新基準へ適合させる必要がある。具体的な表示方法は施行規則に委ねられており、事業者は同協議会の運用に沿った対応を迫られる。表示の適正化は、一般消費者による自主的かつ合理的な選択と事業者間の公正な競争の確保を目的とする規約の趣旨を、合成酢の分野にまで及ぼすものとなる。
出典:官報(号外)令和八年十月二十日(火曜日)、内閣府・消費者庁「公正取引委員会告示第八号」、食酢の表示に関する公正競争規約(昭和四十五年公正取引委員会告示第十二号)の一部変更を認定した件(公正取引委・消費者庁八)。