Kanpō (官報) · 05 Oct 2026 · 13 vistas
環境省、海洋汚染防止法施行令別表第一に有害物質十一種を新たに指定
Por FactBox Admin

環境省は令和八年十月五日付の環境省告示第四十三号により、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行令(昭和四十六年政令第二百一号)別表第一各号ロ及びニの規定に基づいて環境大臣が指定する物質を改正し、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム硫酸塩など十一種を新たに有害物質として指定した。改正は国際海事機関海洋環境保護委員会の判定に基づくもので、公布の日から適用される。告示を発したのは環境大臣 笹川博義である。
改正の対象は、指定物質を定める平成十八年十二月環境省告示第百四十八号の一部である。同告示は、船舶からの油以外の有害液体物質の排出を規制する枠組みの下で、物質ごとに「係数」を掲げており、この係数は規制上の算定に用いられる。今回の改正は、国際海事機関の海洋環境保護委員会が下した判定を国内の指定に反映させる手続きとして行われた。
新たに指定された十一種の物質と係数
告示の別表では、次の物質が新たに掲げられ、それぞれ係数が付された。
- テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム硫酸塩 — 係数 100
- ブラウングリース — 係数 100
- プロピレンオキシドを含むポリエチレンイミン — 係数 25
- N-アルキル-N・N・N-トリメチルアンモニウムクロリド — 係数 1,000
- 塩化ジデシルジメチルアンモニウム — 係数 1,000
- ベンジルトルエン — 係数 25,000
- クロロメタンが付加されたアジピン酸、二・二-(メチルイミノ)ビス(エタノール)及びジ-(9Z)-9-オクタデセン酸エステルの重合体のジエチレングリコールブチルエーテル溶液 — 係数 10
- ジアルキルアミノホスホン酸溶液 — 係数 0
- ホスフィン酸 — 係数 0
- ポリアクリル酸溶液 — 係数 0
- ポリアスパラギン酸アミン — 係数 0
濃度と組成による適用範囲の限定
一部の物質は、溶液の濃度や組成を限定した形で指定された。
- プロピレンオキシドを含むポリエチレンイミンは、濃度が七十八重量パーセントのジエチレングリコールモノエチルエーテル溶液に限る。
- N-アルキル-N・N・N-トリメチルアンモニウムクロリドは、アルキル基の炭素数が十二から十六までのもの及びその混合物に限る。
- ジアルキルアミノホスホン酸溶液は、濃度が四十五重量パーセント以上五十五重量パーセント以下のものに限る。
- ポリアクリル酸溶液は、濃度が四十八重量パーセント以下のものに限る。
公布の日から適用される改正の手続きと所管
改正は公布の日から適用され、官報に掲載された令和八年十月五日がその起点となる。所管は環境省であり、告示は環境大臣名で発せられた。改正前欄に対応する規定がない物質は新たに追加され、改正後欄に対応するものがない規定は削除される、という表形式の改正方法が採られている。
海運業界と化学業界に及ぶ実務上の影響
今回の指定により、対象物質を積載・輸送・排出する船舶の運航者や、これらを製造・取り扱う化学事業者は、有害液体物質としての規制の対象に加わることになる。係数は規制上の算定に関わるため、荷役や洗浄、記録の実務に影響し得る。国際海事機関の判定を反映した指定であることから、国際的な規制との整合を図る措置と位置づけられる。
出典
- 環境省告示第四十三号(令和八年十月五日、環境大臣 笹川博義)
- 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行令(昭和四十六年政令第二百一号)別表第一各号ロ及びニ
- 平成十八年十二月環境省告示第百四十八号(一部改正)
- 官報 令和八年十月五日(月曜日)掲載