Kanpō (官報) · 28 Sep 2026 · 16 vistas
農業近代化資金の貸付限度、十月一日から二億円に引き上げる政令公布
Por FactBox Admin

政府は九月二十八日付の官報で、農業近代化資金融通法の一部を改正する法律(令和八年法律第十七号)の施行期日を令和八年十月一日と定める政令(令和八年政令第二百九十九号)と、同法の施行令を改正する政令(令和八年政令第三百号)を公布した。十月一日から、農業近代化資金の貸付限度額は千八百万円から二億円へ、貸付期間は十五年から二十年へ引き上げられる。両政令は内閣総理大臣 高市早苗と農林水産大臣 簗和生が連署し、同日付で公布された。
農業近代化資金融通法(昭和三十六年法律第二百二号)は、農業者や農業協同組合などが農業用施設や機械の導入に必要な資金を長期・低利で調達できるようにする制度だ。今回の改正法は、その貸付条件を定める農業近代化資金融通法施行令(昭和三十六年政令第三百四十六号)の規定を全面的に見直すもので、施行期日政令と施行令改正政令が同時に公布された。
貸付限度額は千八百万円から二億円へ十倍超に拡大
政令第三百号は、施行令第四条の「千八百万円」を「二億円」に改める。一件当たりの貸付限度が十倍超に引き上げられることになる。
- 貸付限度額:千八百万円から二億円へ
- 根拠条文:農業近代化資金融通法施行令第四条
- 施行期日:令和八年十月一日
貸付期間は十五年から二十年に統一
政令第三百号は施行令第二条の表を改め、各号の「十五年」を「二十年」に引き上げる。従来は特定資金について十八年、農業協同組合などへの貸付けについて二十年とする特例があったが、これらを削って二十年に一本化する。
- 貸付期間:十五年から二十年へ
- 特定資金の十八年、農業協同組合等の二十年という特例を削除
- 同条ただし書を削除し、対象者の区分を整理
貸付対象に持分会社と農林中央金庫を追加
政令第三百号は施行令第一条を改め、貸付対象に新たな区分を加える。農業振興事業を主たる事業として営む持分会社で、法第二条第一項第一号から第三号までに掲げる者が業務を執行する社員の過半を占めているものを第九号として新設する。あわせて「が、株式会社にあつては」を「又は農林中央金庫が」に改め、持分会社に関する旧規定を整理した。
- 新設:農業振興事業を主たる事業とする持分会社(第九号)
- 追加:農林中央金庫
- 既存の第八号は第十号に繰り下げ
関連省令と東日本大震災特例の整理
政令第三百号の施行に伴い、農林水産省令第六十九号が同日公布された。農林水産省関係福島復興再生特別措置法施行規則と農地中間管理事業の推進に関する法律施行規則の一部を改正し、引用する施行令第一条の号を「第五号又は第七号から第九号まで」に改める。政令第三百号の附則は、東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の農林水産省関係規定の施行等に関する政令(平成二十三年政令第百三十二号)第三条第三項の読替え規定を削除した。
- 省令の施行期日:令和八年十月一日
- 改正対象:福島復興再生特別措置法施行規則、農地中間管理事業の推進に関する法律施行規則
- 震災特例の読替え規定(十五年・十八年・二十一年)を削除
十月一日の施行により、農業者や農業協同組合、新たに加わる持分会社、農林中央金庫を通じた資金調達の条件が大きく変わる。限度額二億円・期間二十年という枠組みは、大規模な施設整備や経営基盤の強化を計画する現場にとって、調達計画の組み替えを迫るものとなる。
出典
- 農業近代化資金融通法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令(令和八年政令第二百九十九号)、令和八年九月二十八日公布
- 農業近代化資金融通法施行令の一部を改正する政令(令和八年政令第三百号)、令和八年九月二十八日公布
- 農林水産省令第六十九号(農林水産省関係福島復興再生特別措置法施行規則及び農地中間管理事業の推進に関する法律施行規則の一部を改正する省令)、令和八年九月二十八日公布