Kanpō (官報) · 29 Oct 2026 · 6 vistas
総務省が200MHz帯広帯域移動無線の電波規則を改正し既存免許局に経過措置を設定
Por FactBox Admin

総務省は2026年(令和8年)10月29日付の官報号外で、200MHz帯広帯域移動無線通信の送信設備を対象とする電波関係の規則改正を公布した。省令1本と法規的告示2本からなり、いずれも公布の日である10月29日から施行される。既に免許を受けている無線局と既存の技術基準適合証明には経過措置が設けられた。
改正の枠組みは電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)の下の電波法施行規則(昭和二十五年電波監理委員会規則第十四号)と無線設備規則(昭和二十五年電波監理委員会規則第十八号)にある。いずれも署名者は総務大臣 藤井比早之で、公布・施行は同日付。技術基準の許容値は平成二十二年総務省告示第三百七号、周波数指定は令和五年総務省告示第三百二十二号をそれぞれ改正する形をとる。
空中線電力の表示を平均電力で扱う省令
総務省令第百二十一号(電波法施行規則の一部を改正する省令)は、同規則第4条の4第2項が対象とする送信設備のうち第3号に掲げる200MHz帯広帯域移動無線通信の定義を改めた。同項は、列記された送信設備の空中線電力を前項の規定にかかわらず平均電力(pY)をもって表示すると定めている。
- 対象となる通信方式: 直交周波数分割多重方式と時分割多重方式を組み合わせた多重方式、及び直交周波数分割多元接続方式を用いる時分割複信方式
- 周波数範囲: 改正前の170MHzを超え202.5MHz以下から、改正後の170MHzを超え217.5MHz以下へ
- 附則: 公布の日から施行
不要発射の許容値は周波数帯の区分を上側へ移動
総務省告示第三百九十一号は、無線設備規則別表第三号の規定に基づき、200MHz帯広帯域移動無線通信を行う無線局の送信設備の不要発射の強度の許容値を定めた平成二十二年総務省告示第三百七号を改正する。帯域の拡大に合わせ、許容値を適用する周波数帯の区分が上側へ移された。
- 3.2マイクロワット以下の区分: 改正前の207.5MHzを超え215MHz以下から、改正後の222MHzを超え230MHz以下へ
- 陸上移動局又は携帯局の送信装置: 任意の100kHzの帯域幅における平均電力が1マイクロワット以下
- 230MHzを超え1GHz以下: 空中線電力1ワット以下の送信装置は50マイクロワット以下、1ワットを超える送信装置は25マイクロワット以下(いずれも100kHz帯域幅の平均電力)
- 附則: 公布の日から施行
専ら広域開設無線局に使用させる周波数から旧帯域を削除
総務省告示第三百九十二号は、電波法施行規則第51条の9の9に基づき、電波法第103条の2第2項及び別表第八備考の規定により総務大臣が指定する周波数を定めた令和五年総務省告示第三百二十二号を改正する。法別表第七上欄の区域(一の項に掲げる区域)について、専ら広域開設無線局に使用させる周波数の列挙から207.5MHz以上222MHz以下と103.5MHzを超え108MHz以下を外した。
- 新たな列挙の起点: 715MHzを超え748MHz以下
- 従来の列挙に残る主な区分: 815MHz超845MHz以下、1,710MHz超1,785MHz以下、2,110MHz超2,170MHz以下、4,500MHz超4,600MHz以下
- 広域開設無線局以外の無線局が使用する共用周波数の指定は、改正後の表2による
既存免許局と既存の証明に及ぶ経過措置
告示第三百九十一号の附則は、改正後の許容値を一律に適用せず、既存の設備を保護する規定を置いた。通信事業者が既設局を運用し続ける限り、従前の許容値で足りる扱いとなる。
- 施行の際に現に免許を受け、又は免許を申請している200MHz帯広帯域移動無線通信の無線局の無線設備の条件は、改正前の平成二十二年総務省告示第三百七号の例による
- 施行の際に受けている技術基準適合証明又は工事設計認証(電波法第38条の2の2第1項、第38条の24第1項)は、施行後もなお効力を有する
- 施行の際にされている技術基準適合証明等の求めの審査は従前の例により、その審査で受けた証明等も施行後なお有効
設計・製造側に求められる対応
今回の改正は、200MHz帯広帯域移動無線通信の周波数上限を217.5MHzまで広げることで、隣接帯域との境界における不要発射の許容値と、広域開設無線局向けの周波数指定を同時に整合させたものだ。通信事業者には既存局の経過措置を前提とした運用継続の判断が、無線設備メーカーには新規設計・製造する装置での空中線電力の平均電力表示と、222MHz超230MHz以下を含む帯域区分に沿ったスプリアス設計の見直しが求められる。
公式の出典
- 総務省令第百二十一号「電波法施行規則の一部を改正する省令」令和8年10月29日公布・施行(総務大臣 藤井比早之)
- 総務省告示第三百九十一号「200MHz帯広帯域移動無線通信を行う無線局の送信設備の不要発射の強度の許容値を定める件の一部を改正する件」令和8年10月29日公布・施行
- 総務省告示第三百九十二号「電波法第百三条の二第二項及び別表第八備考の規定により総務大臣が指定する周波数を定める件の一部を改正する件」令和8年10月29日公布
- 掲載: 官報号外(令和8年10月29日)