Kanpō (官報) · 24 Sep 2026 · 12 vistas
カンボジアのシハヌークビル港新コンテナターミナル整備に177億円の円借款を公示
Por FactBox Admin

日本国政府は、令和8年9月24日付の官報に掲載された外務省告示第二百九十三号により、カンボジア王国のシハヌークビル港新コンテナターミナル整備計画(第二期)を実施するため、最大177億7,600万円(17,776,000,000円)の円借款を供与することを公示した。借款は独立行政法人国際協力機構(JICA)を通じて、日本国の関係法令に従ってカンボジア王国政府に供与される。告示は外務大臣臨時代理・国務大臣 藤井比早之の名で発出され、円借款の供与に関する書簡の交換は令和8年7月13日にプノンペンで行われた。
告示は、両国政府の代表者間で最近到達した了解の内容を確認するもので、借款はカンボジア王国政府とJICAとの間で締結される借款契約に基づいて使用に供される。借款の目的は、カンボジア王国の経済の安定及び開発努力を促進することにある。借款の条件及び使用に関する手続は、この了解の範囲内で借款契約によって規律される。
借款の条件は据置十年と年利〇・四五パーセント
了解に定められた主要な条件は次のとおり。
- 償還期間は、10年の据置期間の後20年とする。
- 年間の利子率は、適用可能な東京ターム物リスク・フリー・レートであって6箇月の貸出しに適用されるものに0.45パーセントを加えたものとする。
- 上記の利子率が0.1パーセントよりも低い場合は、年間の利子率は0.1パーセントとする。
- 借款の一部が計画のコンサルタントに対する支払に使用される場合、当該部分に係る年間の利子率は1.1パーセントとする。
- 支出期間は、借款契約の効力発生の日の後5年とし、両政府の関係当局の同意を得て延長することができる。
調達は国際競争入札とJICAガイドラインに従う
借款に基づく生産物又は役務の調達は、JICAの調達のためのガイドラインであって、特に国際競争入札の手続を定めるものに従って行われる。調達適格国の範囲は両政府の関係当局間で決定され、借款の一部は計画の実施のための適格な現地通貨の需要に充てることができる。
- 借款は、カンボジア王国の実施機関が調達適格国の供給者、請負業者又はコンサルタントに対して行う支払を対象として使用に供される。
- カンボジア王国政府は、購入される生産物の海上輸送及び海上保険に関し、海運会社及び海上保険会社の間の公正かつ自由な競争を妨げる制限を課すことを差し控える。
- 生産物又は役務の供給に関連して役務が必要とされる日本国民には、カンボジア王国への入国及び滞在に必要な便宜が与えられる。
- カンボジア王国政府は、JICAの借款及び利子に対する財政課徴金・租税、日本国の会社の所得に対する課税、並びに計画に必要な資材及び設備の輸入・再輸出に係る関税及び関連の財政賦課金を免除する。
書簡はプノンペンで七月十三日に交換された
了解は、日本側とカンボジア側の署名者による書簡の交換を通じて確認された。日本側の署名者はカンボジア王国駐在 日本国特命全権大使 植野篤志、カンボジア側の署名者は副首相兼外務国際協力大臣 プラック・ソコンである。
カンボジア王国政府は、借款が適正に、かつ専ら計画のために使用され、軍事目的に使用されないことを確保する。また、借款に基づいて建設される施設が了解に定める目的のために適正かつ効果的に維持・使用され、軍事目的に使用されず、他の融資の担保として使用されないことを確保する。施設の建設及び使用に当たっては、計画の実施に従事する者及びカンボジア王国の一般公衆の安全を確保し、維持する。
借款契約は、JICAが計画の実行可能性(環境及び社会に対する配慮を含む)を確認した後に締結される。カンボジア王国政府は、要請に応じ、日本国政府及びJICAに対して計画の実施の進捗状況についての情報及び資料、並びに計画に関連するその他の情報を提供し、両政府は了解から生ずる事項について相互に協議する。
今回の公示は、日本の対カンボジアODAのうち港湾インフラ整備を支える大型円借款の条件を公的に確定させるもので、シハヌークビル港のコンテナ取扱能力の増強を通じて同国の物流・貿易基盤に直接影響する。日本企業には調達参加と税制上の免除措置が示され、今後の借款契約締結と支出期間の進行が事業実施の実務的な焦点となる。
出典:外務省告示第二百九十三号(令和8年9月24日付官報、外務大臣臨時代理・国務大臣 藤井比早之)。